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  • 25.12.28

認知的不協和

売りたいときの不動産レスキュー/株式会社不動産セレクト 名古屋営業所 羽地です。

 

年の瀬という事で、本年も大変お世話になりました。

年末になると今年1年の振り返りをTV番組でも多く取り上げ、「あんな事もあったや」「こんな事もあった」なんてことを思い出しますね。

良いこともあれば、悪いこともあったと思いますが今年1年は皆様にとって、良い年と言えるものになりましたでしょうか?

 

人間の脳とは記憶や感情といった部分を司る部分と言われておりますが、不思議なモノでしばしばバグを起こすことでも有名です。

「認知的不協和」という言葉をご存知でしょうか?

”認知的不協和”とは「ある事柄について矛盾した、相反する知識や認知を持った状態」を指します。

そして認知的不協和の状態では矛盾への不快感から心理的な負荷が大きくなり、その結果、その不協和を低減させようと考え行動を起こす傾向が高まるというものです。

簡単に説明すると

「自分の思っている(知っている)知識の中で矛盾や違いが発生すると不安・ストレスを感じる」

「自分の考えと行動が矛盾したときに感じる不安を解消するため、考えを変更することにより行動を「正当化」する」

という動きを自然にする傾向にあるという話です。

代表的な話としてアメリカの心理学者レオンフェスティンガーと米国の社会心理学者メリル・カールスミスという人がこんな実験をしています。

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(内容)

非常に退屈な作業を、被験者に長時間やらせる。

そして一部の被験者には、

「次の実験参加のために待っている参加者がいるから、引き継ぎのタイミングで『実験は面白いよー』と伝えてから交代してね」という嘘を言わせて、その後に報酬を与える。

最後に”実験をどれくらい楽しんだか”という事をすべての被験者に評価させる。

(被験者の条件)

【1】嘘なし・報酬なし
【2】嘘あり・1ドルもらう
【3】嘘あり・20ドルもらう

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というモノです。

その結果どうなったか というのが下記実験結果になります。

嘘をつかない【1】のグループと【3】のグループは、「楽しくなかった」と正直に回答。

【3】のグループは「20ドルをもらえるなら嘘も仕方ない」と正当化した結果マイナス(面白くない)という方向になりました。

しかし、【2】のグループは、たった1ドルでは嘘(実験は面白いよーという事)を正当化できませんでした。

そこで、バグった脳が「実験は面白い」と自分自身の考えを変え、「おもんない、報酬もやっすい作業をやった」という不快感を面白いものに書き換えたのです。

 

ではこれを仮に日本人でもピンと来るような内容で説明をすると、

実験目的で集まってもらった複数人に

《全然知らない人の墓参りを何件もさせて、次来る人にも同じ事やらせるから交代のタイミングで「やってみると意外と面白い」と言って交代してね》

と言ってやらせた場合には、その意味不明な【全然知らない人の墓参り】という行為が認知的なバグにより面白いモノに変わるというのです。

 

ブログの作成最中に突如生み出してしまったベイビーワードの【全然知らない人の墓参り】がまだ見ぬ新たな犯罪に繋がることがないことを願いますが、

要するに「思っていても、敢えて口に出して矛盾を発生させる事で脳が勝手に矛盾を解決する方向に働く」というモノです。

 

ブログの最初に戻り、このブログを読まれている方で今年1年が良い年と言えるものでは無かった人は、

「色々大変だったけど、今年も良い1年だった」という事をしっかりと口に出して言いましょう。

するときっと、『今年は良い一年だった』という認識に変わるはずです。

 

「自分の機嫌は自分で取る」というのは上手く言ったモノで、それもきっと可能なんでしょうね。

 

年末年始、規制ラッシュなどで道が渋滞する事も多々あると思います。

イライラした状態で「なんでこんなに渋滞してるんだ?」と言っても構いません。事実は変わりませんから。

でもそんなセリフの後にたった一言

 

 

 

 

 

でもまぁ、誰もケガしてなけりゃあいいが・・・。

 

 

 

と付けることで脳がバグを起こし、その渋滞のストレスはきっと息災を願う優しい心に書き換わるはずです。

 

弊社は来年は8日から営業開始となりますので、皆様どうぞ宜しくお願い致します。

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